「【テニスしようぜ!】と、お前は言う」
「言わねぇよ」
「仕方ありませんね、特別に俺が相手をしてあげましょう。コートに入りなさいよ斎藤クン」
「やらないっての」
「俺とダブルスをしよう清紫郎。ラケットは赤と黒どちらがいい?」
「話聞け国光」
「【蓮二、俺と組もうぜ】と、お前は言う」
「言わねえっ!!」
木手と柳と手塚が好きです
木手と手塚は天然ボケで、柳は計算されたボケでわざと主将を振り回すといい。
真田が加わるとなお良い。
べそべそと鼻を啜りながらまとわりつく後輩の旋毛を眺め、清紫郎は深く溜め息を吐いた。
汗で張り付くジャージが至極不愉快である。
「もっ、もう俺にはっ、先輩しかっ、いっ、居ないんっすよー…!!」
「…真田達に頼みゃ良いだろうが」
「嫌ッス!!真田フクブチョーは殴るし、怒鳴るし…!!」
「蓮二は」
「柳センパイと柳生センパイは鬼です!スバルタです!!」
「仁王は」
「仁王センパイは嘘ばっかり教えるんすよ!?丸井センパイとジャッカルセンパイには手に負えないって言われたッス…」
「幸村」
「だだだだめですそれだけはだめです部長だけは…幸村部長だけは…!!!」
赤点とったら部活出れねぇし、フクブチョーに殴られちまうよぉ…と。
涙の幕が張った目でうるうると見上げられ、清紫郎は只でさえ凶悪な目付きを更に鋭く尖らせた。
情けない声音でセンパイたすけてセンパイと繰り返す後輩の頭をぐりぐりと撫で回し、意外と文武両道なバスケ部主将は頬をひきつらせた。
「面倒見るからには平均以上とってもらうからな」
「っ、はいっ!!せーしろ先輩マジ大好きッス愛してるッス!!」
「はいはい」
【テスト前恒例行事】
(うちの赤也がすまないな清紫郎)
(構わねーよ。あー…、あのな)
(「蓮二、数学教えてくれねーか」と、お前は言う)
(あたり)
(構わない。何時も赤也が世話になっている礼だ。この柳蓮二が直々に理数系を見てやろう)
(……お手柔らかに)
(さて、どうするか)
※斎藤清紫郎:3年、196cm、85kg、バスケ部主将。
バスケ部主将。(大事な事なのでry)
別館テニスサイトの主人公、すこぶる目付きが悪い。
奇跡になれなかったバスケ部員。
※青学と主将
「おはよう清紫郎、テニスをしよう」
「今の時間わかってるか午前4時だぞ4時、いくら幼馴染みだからって窓から無表情で入ってくんな、何のラブコメだ」
「肩が完治した。一刻も早くテニスがしたい」
「してりゃあ良いだろう、俺はバスケ部だからバスケをする。因みに今日はオフだバカヤロー」
「清紫郎のラケットは用意してある、ウェアはそのままでいい。さぁ油断せず行こう」
「話を聞けよ国光おいこらワクワクすんな腕を引っ張るな!!」
(手塚は天然成分配合なマイペースっ子)
※ルドルフと主将
「あぁなんて素晴らしい肉付き…素敵なインナーマッスル…やはり欲しい、是非とも我がテニス部に欲しいです、んふ、んふふふ…おはようございます斎藤君」
「ああ、おはよう。毎朝毎朝ホント懲りないな観月…いい加減諦めてくれ」
「お断りです。こんなに素晴らしい逸材をどうして簡単に諦められますか!」
「んなこと言われてもなぁ、俺はバスケ部だから」
「嫌です、今年こそ絶対に引き抜いてみせます」
「…そういい続けてもう三年なんだが」
「ワガママを言わないで下さい!」
「俺が悪い感じなのかこれ…」
(テニス初心者の高個体値主人公を自分色に染めたい観月)
※立海と主将(−1)
「でけー…」
「赤也、清紫郎が困惑している。もう少し離れてやれ」
「スゲー…」
「蓮二…なにこの生き物」
「後輩だ」
「お前んとこの一年か」
「ああ」
「なぁなぁアンタ、何食ったらそんなでかくなるんだ!?」
「生意気だな」
「ああ、可愛いだろう」
「ああはいはい可愛い可愛い」
「うぎゃっ!やーめーろーよー!!頭撫でんなよー!!」
「まぁそう言うな、ほーれわしゃわしゃー」
「ちくしょーデカイからって調子に乗んなよ、アンタ潰すからな!ぜってーぶっ潰すからな!!」
「残念だが赤也、清紫郎はバスケ部だ。そして体格差から見てもお前が清紫郎を潰せる確率は限りなく0に近い」
「高い高いしてやろうか?」
「いらねーよ、ばーーかっ!!お前なんてちょっと背が高くてちょっとカッケーだけじゃねえかバーカバーカイケメン野郎ー!!」
「なんだこの生き物超可愛い」
「テニス部に来れば毎日世話が出来るぞ清紫郎」
「だが断る」
(手を変え品を変え掌握しようとする参謀と後輩が可愛い主将)
※比嘉と主将
「何故君が我々に混ざって特訓しているんですか」
「決まってんだろ縮地法覚えるためだ」
「…俺は教えませんよ」
「甘いな、晴美ちゃんに許可はとってある」
「いつの間に監督を懐柔したんですか…」
「テニス部のマネージャーになって雑用するって言ったら一発」
「ハァ…仕方がありませんね、ちゃんと付いてきなさいよ。覚えられなければゴーヤーです」
「いや特にゴーヤ嫌いじゃねぇけど」
「ゴーヤーが嫌いじゃない…だと!?」
「お前の中でのゴーヤってどんな位置付けなの」
(強さに貪欲な主将と満更でもない主将)
別館主補足
キセキに大敗した【成り損ない】が借りを返すためにキセキの喉笛狙って虎視眈々と自己研鑽。
進学は誠凛を希望。
子供は残酷だなぁ、と。
奇妙なざわめきに浮わつく教室の空気を肌で感じつつ、眠たげな目をした少女は泣き出した同級生を眺めた。
ひくひくとしゃくりあげ涙を流す同級生を囲み、慰める幾人かのお友達は、きちんと隣へ視線を向けた方がいい。
眉間にシワを寄せ鋭い切れ長の目を見開き唇をぎゅっと引き結ぶ男子生徒の目に、うっすらと涙の幕が張っていることを。
「ねえ、良かったら変わってくれないかな。わたし、目が悪いから」
黒板見えないんだ、と。
未だ肩を震わせたままの同級生の手から、流れるような手付きで番号のかかれた紙片を拐い、眠たげな目をした少女は薄い唇の端を弓なりにした。
【非常に残念なことですが】
(本日日常は終わります)
どうしようもない空気が満ちる夏休み明けの教室、間抜けな表情の新しい隣人の背をばちりと叩き、眠たげな少女はよろしくと笑った。
真田
と
転生少女
真田(一年)
・夏休み中、一気に来た成長期。三年時の原型が完成した。
・怖いから隣が嫌だと女子に泣かれた。
・以降ずっと転生少女の隣に。
・付き合うをすっ飛ばして、なんか熟年夫婦の貫禄
転生少女
・例によって例のごとくいつの間にか転生。瞬きしたら赤ん坊だった。めんどい。
・それなりに流されて中学校入学。スカートは折らないし髪は染めないし品行方正。中学生からオシャレとかめんどい。
・成績は国語のみ学年一位、次いで英語と歴史が得意、理数系は七割とれれば御の字で、全体的に50位くらいで、良くも悪くも文系の鑑。
・めんどくさがりだが面倒見はよく、押しに弱い、後輩に弱い、幸村に弱い。
・三強に頼まれ赤也に英語を教える。
時間に換算して丸三日、根気よく粘り強く諦めず怒らず怒鳴らず殴らず飴と鞭を効率よく使い分け赤点から平均以上に引き上げた功労者。
以降赤也になつかれ、テスト前は泣き付かれる。
・文芸部部長。