「…結局、お前が欲しいのは【仕える】主じゃなく、【使える】主なんだろ」
男は溜め息を吐いたきり、興味を無くしたようにディルムットから視線を外した。
「『別に貴方じゃなくてもイイの』なんて言われてオチる男はいねーよ」
……なんて事から始まるディルムット。
ディルの忠義は小十郎の正反対にあるような気がする。
根本に有るものが違うからかも。
小十郎の根っこにあるのは政宗。
武人で、誇りもあるし将としての道も心構えもあるけど、政宗(主)の為ならその何もかも捨てて汚れ役になることもできる。
主ありきの滅私奉公たまに愛の鞭
反対にFate/Zeroディルムットの根っこは主とか関係なく「騎士の在り方」なんだと思う。
「騎士ならばこそ」「騎士だからこそ」
そこに必要な主ってのは記号と変わらない
故に誰でも良いような印象を受ける
生前の仕打ちがよほど無意識にトラウマだったのかディルムットにとっての主は、自分が騎士で居るための装置みたいなもん
隠れ利己主義
政宗に男惚れしてる仁義の塊な雄にメロメロになるような性格の男主が、己の矛盾に気付かずひたすら愚直に騎士たらんと無意識に【主】を押し付けようとするディルムットから興味を無くす
↓
あらゆる意味で構ってもらえないディルムットが直訴
↓
冒頭に至る
騎士団時代を思い出し息を吹き返した騎士なディルムットと、理想の部下というか本来の騎士の姿にきゅんきゅんキた人材ハンターな隊長の、リアルが充実ならぬマスターが充実した『マス充』状態で聖杯に挑む話。
セイバーに二度見されるくらい主従主従してる。
先生でも隊長でも最早誰でもいい。
マスターとこっそり主従主従してるとき偶々セイバーと鉢合わせ、ランサー裏切ったな状態で内心ギリッなセイバーにあたふたと言い訳する浮気がバレた夫みたいなランサーが見たいです
ランサーがマス充になりますように!
とん、と、手が触れた
「っと、すまない」
「いいえ、こちらこそすみませ…え?」
目映いフラッシュバック。
あ…あああぁああああああああああああぁあああ止めて止めて殺さないであああぁああ酷いあああああこんな姿あああああぁ引金なんか引きたくないああああああ怖い怖い怖い怖い怖いぁあああああお父さんあああああああぁあシャーレイがあああああぁああああああ村が島がああああああぁああああああぁああああああああああああぁあああナタリアあああぁああああああああああああぁああああああぁあナタリアあああああああああああぁああああああぁあああナタリアあああああああああぁああああああぁああああああああああああぁあああ捨てろ捨てろ捨てろそんなもん捨てろよ止めろ止めろ止めろあああぁああああああああああああぁああああああぁああああああああああああぁああああああぁああああああああああああぁあああ撃つなァアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
思考を塗りつぶす記憶の濁流に男は膝から崩れ落ちた。
喉を潰さんばかりに絶叫し、音が枯渇すれば手足を痙攣させながら譫言を繰り返す。
止めどなく流れ落ちる涙の向こうに草臥れたコートが翻り、男の意識はそこで途切れた。
―――――――――――
諜報活動のため【読み取る】ことに特化した日本古来の魔術師?一族の現当主が偶然ぶつかった切嗣の人生をインストール(追体験)しちゃって聖杯戦争に巻き込まれる話。
・能力
他人の人生を自分にコピーし追体験する。
ただし始め(生誕)から終わり(現在)までの体感時間は100倍速で、受ける苦痛は10倍
・鍛錬や訓練も同じように体験するため、人生の持ち主には及ばずともそれと同等の経験値を得られる
・受けた傷や病の体験も否応無く再現されるため、追体験中の肌にはその時分の傷が現れたり消えたりする
・能力を行使するには素手で対象者に触れ、自らの意思で読み取る事を宣言する必要がある
・気を抜いている時に素手で触れた切嗣の令呪の魔力が強かった為に能力が誤作動
・あまりの過酷さにKOされたが、叫んだ内容が内容だったので滅茶苦茶警戒した切嗣に誘拐される
・通常なら観る/観ないの切り替えが可能だが、気絶してしまったゆえに最後(現在)まで体験してしまった。超顔会わせづらい。
特殊過ぎるかもしれない
読破しました。
折れる…これ以上ないぐらい心が折れるっ……クラッシュアイスよりまだ細かくなる!
ああああ時臣があんなにあっさり脱落するとか、綺礼が予想以上にド鬼畜のド外道だったり、おじさんの苦労が水泡と化したり、切嗣の半生とかマイヤさんも死んだしアイリスは拉致でセイバーライダーは道交法違反だし時臣が死んでも尚使われてるしギルガメッシュは俺様だし……
詰め込みすぎだよ!
ランサーとケイネス先生が脱落したときも泣きそうだったが、それ以上だチクショー!!
そして私は読みかけの五巻を一度無くしました。
馬鹿か私は。
カバンに入れたと思ったのに無くなってました。
バカだ私は。
無くしたと気付いて愕然とし、次の瞬間には携帯を手に取っていました。
「すみません文庫本を探しているのですが…Fate/Zeroの五巻です。ありましたか、帰りに寄るので取り置きお願いします」
ああそうさ買ったさ!!!
だって読みかけだったもん!
ケリィが出てたんだもん!!
即座に切嗣だと思ったさ、ケリィとかもうしょうがない。
ケリィだったらしょうがない。
全然後悔してない。
でも六巻読みたくない。
絶対泣く。
切嗣目当てに頑張って読みます。
しかし…ここまで虜にさせられるとは。
恐るべしFate/Zero。
アニメ二期が待ち遠しいような、見たくないような…
あーでもランサーと先生の最期は見たい。
雁夜おじさん崩壊未遂も見たい。
時臣さんの最期も見たい。
…段々思考が綺礼寄りになっていくような、
嫌だな!(=´∀`=)
名前:九十九十八(デフォ)
そこそこ実力のある魔術師、九十九家十八代目当主…といえば聞こえはいいが、何代か前からすっかり現代に馴染んじゃってる。
近代科学の利便性と魔術の利便性を使い分ける器用な一家。
見た目は普通のサラリーマン家庭、と思いきや部屋の中は魔術師に相応しい内装で、よく見るとファックスとか洗濯機とか掃除機とか冷蔵庫が普通に存在する。
幼少期ケイネスに一目惚れ、ありとあらゆる手段を使い漸く振り向かせて一年もたたず聖杯戦争突入。
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魔術師として子孫を残す使命+女へ向ける愛情と男に向ける愛情はジャンルが別と割りきってる先生があっさりソラウ様に一目惚れ
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ギリギリする九十九だかランサー登場でソラウ様フォーリンラブによりソラウ様と共同戦線を組むことに!
九十九⇔先生→ソラウ様⇒ランサーの構図とかどうでしょうか