毎度のことながら大事な場面(書きたいところ)までが長すぎて到底辿り着けない(笑)
ってかみんなの一人称等が分からん(°Д°)トラキア、キャラ同士の会話ってあんまりないもんな…特にマイナーキャラ。
自慢じゃないけどわたし、体力には自信がない。運動なんてからきしだし、持久走なんて完走できれば万々歳の代物だ。だから、走って逃げろと言われても高が知れてる。
「急いで!」
分かってる、これでも急いでるつもりだ。息は完全にあがって呼吸が追い付かず心臓痛いし足も痛い。動かしているはずの腕も、足も鉛のように重い。前を走る二人の姿がぼやけて見えづらくなってきた。これは本格的にまずい、限界だ。
「俺が担いでいく!マチュアは他に逃げ遅れた市民がいないか再度確認を頼む」
「分かったわ!マンスター城で合流しましょう」
ようやく立ち止まって休憩できるかと思えばそんな暇はなく、ブライアンさんだかが徐に近付いてくる。
「城に到着するまでは危険だ。馬上は不馴れな者には辛いだろうが堪えてくれ」
果たして一体いつからそこにいたのかは分からないが、彼の側には一頭の馬がいた。なんというか、馬、でかい。圧倒されているわたしなんてどこ吹く風でひらりと馬に飛び乗ったブライ…?さんは、こちらにすっと手を差しのべてくる。
「この金具に足を引っかけて反対側の足で思いきり地面を蹴るんだ。あとは引っ張ってやる」
言ってることもやってることも男前なんだけど、焦ってるのか声音が怖い。馬に乗るなんて初体験、かなりビビってるんだけどやるしかない。言われたように足をかけ、ふぬっ!と掛け声ひとつ、ブライさんの力も借りてどうにか馬に乗ることができた。
「移動中は慣れないと舌を噛みやすいから気を付けろ。マンスター城まで少しあるが、一気に駆ける」
「…はい」
まんす、たーじょ?メイン・スタジオ…に聞こえなくもないけれど多分違う。モンスター城…?まさかな。
一体このお兄さんはわたしを連れてどこに行くのだろう。多分、助けてくれたのだろうが、実はブライさんは極悪人だった、なんてことも可能性としてゼロではない。
「落ちると危険だ。嫌かもしれないが、どこかに掴まっていた方がいい」
「えっ…あ、はい」
どこかって、どこだ。迷ったのは一瞬でわたしは目の前にある逞しいブライさんの背中にしがみついた。
「よし、行くぞ!」
鋭い声とともにパカラッと進んだ馬があっという間にスピードを上げていく。ゆ、揺れっていうかもはや衝撃のレベルなんだけども、とりあえずお尻痛い!自転車のニケツを想定していた一瞬前の自分を呪ってやりたくなった。
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