初恋の人から美夕さんへお手紙が届きました。

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美夕、ひさしぶり。

もう黒人男性と付き合う夢は叶えましたか?喜々として黒人の素敵さを力説していた美夕をなつかしく思います。

喧嘩が増えてきて、美夕が「もっと大切にしてくれる人と付き合う」と言い捨てたあの日から、もう7年が経ったんだね。月日が流れるのは早いものです。

この手紙を書いたのは、特に用事や理由があるわけではないんだ。ただ昨日友達と会って美夕の話題が出たから、ひさびさに思ったままでも何か書いてみようと思って。びっくりさせたかな。

思い返してみると、いつも恋愛の主導権を握っているのは美夕のほうでしたね。ときどき告白される美夕に対し、女子と接点すらほとんどないおれ。美夕がいつも「私たちは束縛とかしない自由なカップルでいよう」と言っていたのは、おれにとって、ほとんど「いつでも別れるぞ」という脅迫のようなものでした(苦笑)。今でもその場面が夢に出てうなされます。

あ、そうそう、美夕からしてみればおれは初恋の相手でしたね。付き合った当初はやけに「恥ずかしい」という発言を連発していて、こっちが恥ずかしくなった記憶があります。今思えば、むしろ恥ずかしいのを好んでいたんですね。

付き合い始めのラブラブのころは、美夕が「時間が止まればいいな」って言ってくれたのを覚えています。あの美夕の幸せそうな顔は今でも忘れません。思えば最初はかわいかったなぁ。

全体的に言えば、おれは美夕と付き合えてよかったと思っています。だいぶ自由人な美夕に疲れたところはあったけど、おかげでかなり精神力が鍛えられました。

いろいろ書いたけど、おれはそんな美夕のことが好きでした。これからも美夕らしさを大切に、あと、そろそろ飲尿ダイエットに興味持つのはやめて(笑)、新しい誰かと幸せになってください。

またいつか会いましょう。では。

P.S. おれの歯がくさいってみんなに言いふらしていると聞きました。本当ですか?

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