みいこさんの作品オタカカロリスケちゃんの短いお話を書かせて頂きましたっっっ
エロではありません。私にしては純粋(?)です。言い訳はお話の最後に....寛大な心で読んで頂けると嬉しいです!
それでは!
はじまりはじまり~!
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「....なんだこれ。アンタの新刊か?」
ふわふわのフリルを揺らしてベッド上に膝を乗せたサスケ殿が枕の横へと手を伸ばす。際どいアングルにドキッとしたのも束の間、その手の先に更に肝が冷える光景を捉えオレは今までにない素早さでサスケ殿の手元へとダイブした。
何を隠そう、そこにあるのは今晩寝る前にひとり楽しもうとあたためていた、まだ手に入れたばかりのサスケたん受けの同人誌。それもアダルトオンリーのとびきりえっちな少し厚手の薄い本だ。
「あぁあぁぁぁ!!!(汗)」
「....相変わらずうるせーな」
「だっダメでござる!!」
「別に少しくらい見たっていいだろ」
「ダメでござるーーーー!!」
必死に取り返した同人誌を極力サスケ殿に見えないようしかと両腕で抱え込む。が、今更隠したところでこの本がしっかりとサスケ殿の視界に入ってしまったのは間違いのない事実。最高に冷たい冷や汗が背を伝った。
「....ひめはじめ、ってなんだ?」
「はひッ....?!」
「その本の表紙に書いてあるだろ」
「うっ....そ、それは....」
『ひめはじめ』
初めてこの本のサンプルを拝見した時、この作者様はなんて素晴らしい作品を創り出してくれるのだろうかと酷く感動したものだ。尊い。尊すぎて無理。これがまたサスケたん受けときたものだ。
しかしまさか即購入の一択しか浮かばない尊みに溢れたこの薄い本により自身が窮地に追い込まれてしまうとはとんだ誤算である。
「さ、サスケ殿にはまだ早いでござる!」
「....じゃあいい。ツイッターで聞く」
「サスケどのーーー!!」
「なんだよ!」
「ダメでござる!!!!!」
「アンタさっきからそればっかだな!」
確かにきちんとした理由も説明せずダメだダメだと言うだけではサスケ殿が納得しないのも頷ける。が、この純粋無垢なサスケ殿が数多くいるフォロワーさんに「ひめはじめってなんですか?」などと質問をした日には「教えてあげましょう」「実践しますか?」なんて卑猥なリプが飛び交うのは必須。
(そっそれは許し難い犯罪行為でござる....!)
「と、とにかくサスケ殿にはまだ....」
「だったらそれ見せろよ。一番話が早いだろ」
「ファッ?!」
「じゃなきゃフォロワーに聞く」
オレは仮にも自身が同人誌を作成して販売している身。いくらサスケ殿の頼みでも大好きな作者様のアダルトオンリーの作品を第三者(しかも12歳)に見せるなど許されたことではない。その辺のルールは守って叱るべき、同人界のみならず世間一般としての常識なのだ。
..........と、頭では理解しているのに、やはりこの子猫のようなうるうるの瞳で見詰められてしまったら押しに激弱なオレなどイチコロなのでござる。ものの数秒でサスケ殿の手元に渡った神本は静まり返った室内でパラパラと滞りなくページを進ませ、ついに背表紙へと辿り着いてしまった。
ここは、さすがサスケ殿。床にころげ回って悶えるレベルの神本を真顔で読み進めるとは尊敬に値すべき人材である。なんて呑気にサスケ殿に感心している場合ではないのは重々承知の上。
(うぅ....オレのような者は同人が好きだなんて言うのもおこがましいクズでござる....)
「なんだ、アンタはこういうのが好きなのか」
「は、はぃっ....いや、その....」
「このサスケってヤツが推し?なんだろ?」
「べっ....べべべ別にサスケたんとサスケ殿が似ているからといって!サスケ殿にそのようなことをしたいという訳では....!!」
「.....は?」
「あくまでサスケ殿とサスケたんは別物でっ....」
じと、と不審さを顕にした表情で睨まれて咄嗟にとんでもない内容を口走ってしまったことに気付く。早く名誉挽回を図らなければと思えば思うほど挙動不審が酷くなり、慌てふためく仕草も相まってもはや取り返しのつかない大惨事だ。
「いや、違っ....だからオレは決してやましい気持ちでサスケ殿と一緒にいるわけではないとっ....」
「.......」
「...........ち...、違うでござる....」
尻すぼみになっていく言い訳と、じわりと目元に滲む涙。これではロリコン変態オタクと思われても否定することは出来ない。引かれて当然、サスケ殿からすると今のオレはこの誤解を解くほどの語彙力もなければコミュ力もないただのキモオタなのである。
(サスケ殿と過ごす楽しい時間....これでもう完全にオワタでござる....)
「気持ち悪いでござるな....サスケ殿、本当に申し訳な....っぶ!!」
突如左頬に強い衝撃を受け、続けて吹き飛んだメガネの存在が自身の見に起きた出来事をハッキリと知らせてくれる。サスケ殿による見事な張り手の制裁が加えられ、滲んでいただけの涙がポロリとひと粒こぼれ落ちた。
これも一重にセクハラ発言をしたオレへの戒めかと思えば当然すぎる報いでござる。
「め、めがね....何も見えな....、」
「....なんだよ。あんた、そのサスケたんってのが好きだから俺を気に入ってただけで俺自身にはあまり興味が無いのかと思ってた」
「.....さ....サスケ殿....?」
「少し....、安心した」
見えないながらに目の前にいる人物の顔の角度くらいは何となく把握出来る。深く俯いたサスケ殿の前で目を見開いたままフリーズし、じんじんと痺れていた左頬の痛みが一瞬で引いた。今の言葉がサスケ殿の発したものなのか、悲しみに浸りすぎてオレの内なる願望が幻聴となって現れたのか非常に判断が難しい。
「い、いいい今なんと....?!」
「っ....そう何度も言えるか!ちゃんと聞いてろ!!」
「もっもう一度!もう一度だけ....!」
「うるせぇな!大事なんだったらその本さっさとしまっとけ!」
ベシ、と今度は顔面目掛けて神本が飛び、殆ど周囲の空間認識が出来ない視力ではそれを為す術なく受け止めるより他にない。立て続けに攻撃を受けた顔を押さえながら、ふい、とそっぽを向いたサスケ殿の横顔をぼやぼやにブレた視界の中で指の隙間からそっと見やる。
(それって....それってもしかして....オレのようなクズにもワンチャンありということでござるか....?!)
「さ、サスケ殿!!」
「っ....今度はなんだ!」
「オレが責任を取るでござる!!オレが一人前の人間になるまで待っていて欲しいでござる!!!」
「.....はぁ?!」
メガネを拾うことも忘れて思わず鼻息が荒くなるオレの言葉に、勘違いするなとサスケ殿の怒号が飛んだ。しかし、全力で顔を背けるサスケ殿の耳元が真っ赤に染まっているように見えることは
オレのこのぼやぼやの視界による見間違いかもしれないと思うことにするでござる。
【勢いでプロポーズハッピーエンド】
ハッ
人様の作品なのに勝手にプロポーズさせてしまった!!!!なんてこと!!!!
あの、私オタカカロリスケちゃんが本当に本当に好きすぎまして....スケブ描いて頂いた時にもこの2人をお願いしちゃうくらい好きでして....
しっかし文章にするとすごく難しい!!カカシの語りの表現が難しい!!けど、考えるのすごく楽しかったー!!
こちらサスケちゃんの「少し....、安心した」のシーンが書きたかったのです。ちょっと照れた感じのスケちゃんを想像してます。私は。
にしてもカカシが終始やかましい人物になってしまった(˙-˙)
うっ....刺さないで....(冷汗)
イメージ崩したりしてしまっていたら申し訳ありません、オタカカロリスケちゃん大好き!!(逃)
みいこさんいつも萌えをありがとうございます~(^^)