2012-2-17 20:06
世界が白に覆われた
どこもかしこも白であり
白ではない一面がないほどの白である
車窓から覗く真っ白な雪景色は
どこか神秘的で
美しく
寂しくもある
そんな光景であった
白銀の世界に流れる一本の電車内。
外を眺めては眩しげに目を細める
嗚呼
なんと
なんとなんと美しいのだろう
どこまでも広がる空は果てしなく白
地平線の彼方までもが白、白、白。
時折窓に横切る銀の雪の一房が
キラキラと流れて見えなくなる様を目線で追いかけながら
高まる胸の鼓動を抑える
嗚呼
あの彼方の向こうに行けたならば
嗚呼
あの雪の一部になれたなら
どんなに
どんなにどんなに嬉しいことだろうか
嗚呼
列車よ
止まらないでおくれ
夢が覚めてしまう